冷静な第三者の視点が重要!吃音が出たらメタ認知しよう
こんにちは。Hanaです。
今日は、吃音が出てしまった時に取ってほしい、大事な視点についてお話しします。
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吃音が出た時こそ「メタ認知」
「メタ認知」という言葉を知っていますか?
心理学用語で、自分の認知活動を客観的に捉え、評価し、制御する能力です。アメリカの心理学者ジョン・H・フラベル氏が提唱した心理学用語で、元々は教育学や脳科学の分野で使われていましたが、近年はビジネス分野でも注目されている考え方です。
つまり、渦中にある自分を少し高いところから客観視する、という視点なのです。
吃音が出てしまうと、私たちは焦り、必死に戦おうとします。その結果、首や喉、肩などに余計な力が入る、という身体的ストレスと、周りの人からどう思われているだろうか、という精神的ストレスに打ちのめされ、ぐったり疲れてしまいます。
でも、ここで冷静に少し上から客観的に見られる視点があると、あ、今ここに力が入ってるから抜こう、とか、呼吸が止まっているから、まずは呼吸を整えよう、などと戦略を練ることができるのです。
吃っている場面を録画して見てみるのも効果的
身に覚えがあると思いますが、吃音が出てしまうと、心臓がバクバクし、呼吸が止まり、気持ちが焦り、身体のあちこちに余計な力が入り、平常心を保つことができなくなります。
そうなると、今自分に何が起こっているのか、何をすれば楽になるのか、といった冷静な視点がなかなか持てません。
そういう時は、自分が吃っている場面を録画するなどして、客観的に見てみることも効果的です。
自分が吃っている姿を見るのは、初めは抵抗があるかもしれませんが、これは楽に話せるためのステップなんだ、と建設的に考えて、どこに力が入っているのか、どうやれば楽に話せるようになるのか、研究してみてください。
まずはしっかり息を吐き出すこと
メタ認知ができるようになったら、吃っている自分をまずは客観視して、力が入ってしまっている場所を確かめ、その力を抜きましょう。
吃っている時は、息が止まっていることが多いです。吐き出さないと、新しい空気を入れられませんから、まずは、息をしっかりと吐き出しましょう。
そして、息をしっかり吸います。お腹が膨らむくらい、たっぷりと息を吸い込んだら、ゆっくりと声を出してみる。それも、いきなり勢いよく出すのではなく、ふわっと出してみるのです。最初は弱く、だんだんと強くなるような発声方法です。
そうすると、最初の音が出やすくなります。
うまく話そう、と思わないこと
ここで大切なことは、吃音ではない人と同じような話し方をしよう、と思わないことです。
上手に話すことが目的なのではなく、楽に話すことが目的なのです。
吃音の自分を受け入れる、という側面と、楽に話せるようになる、という側面、矛盾するように見えますが、どちらも大事なことです。
つまり、うまく話せなくてもいい、ということは共通なのです。うまく話せなくてもいいから、楽に、そして願わくば、楽しみながら話せるようになる。それが、私のいう「吃音改善」のゴールなのです。
まとめ
話すのが苦しい、という人がいます。
息が止まってしまい、呼吸が苦しくなって、話すのが億劫になる、という人も。
それでは身体に悪影響が出るし、精神的なストレスも大きくなってしまいます。
本来、会話は楽しいもの。うまく話す必要はないので、楽に話せるようになりましょう。
吃っても詰まってもいいのです。ただ、苦しい思いだけは手放せるように、メタ認知で話し方を工夫していきましょうね。