勘違いしていない?「引き寄せの法則」の真実

こんにちは。Hanaです。

あなたは、「引き寄せの法則」という言葉を聞いたことがありますか?

元々は19世紀のアメリカで始まったキリスト教における一種の異端的宗教、霊性運動の潮流ニューソートにおける、ポジティブな思考が良い経験を、ネガティブな思考が悪い経験を、人生にもたらすという信念です。

そこから「望ましい変化がすでに起きている」と感じることによって、願いが叶う、という考えとなり、「願った場面を強く想像すれば叶う」という論理が導き出され、2006年にロンダ・バーンによってオーストラリアで公開された映画「ザ・シークレット」で一躍有名になりました。

でも、私はずっと不思議でした。「強く願えば叶う」のならば、どうして願いが叶わないと嘆く人がこんなにいるのでしょうか?そして、数々の「引き寄せの法則」に関する本を読んだり、心理学などを学んだ結果、自分なりの解釈に至りました。

今回は、私が考える「引き寄せの法則」の正しい解釈について、お話ししたいと思います。

いいことも悪いことも、自分が作っている?

「引き寄せの法則」によると、人や思考は純粋なエネルギー(波動)を発しており、同種のエネルギーはお互いに引き寄せ合う作用を持つそうです。

だから、自分が「その願いが叶っている状態」を強く思い描けば、願っている健康や富、人間関係と同じ波動を発する事になり、結果的にそれを引き寄せることができるようになる、というのです。

しかし、この法則を裏付ける実証的な科学根拠はなく、そのことがしばしば批判の対象になります。

また、ポジティブな思考を持つ人が良いことを引き寄せ、ネガティブな思考を持つ人が悪いことを引き寄せるのであれば、レイプや誘拐といった完全に他責とするべき犯罪についても、被害者の思考に問題があるから、という事になってしまいます。

「強く願えば叶う」わけではない

私はこの「引き寄せの法則」を次のように理解しています。

それは、意識をどこに向けるかによって努力の効果が弱まったり強まったりする、ということ。

例えばお金がない人がいて、これからお金を稼いでいきたいと考えるとき

A 自分はお金がないから、次の仕事では絶対に頑張って稼がなくてはいけない
B 自分は今までもお金を得ることができたのだから、次の仕事も稼いでいこう

AとBの思考では、どちらが楽にお金を稼げるでしょうか。

Aでは「自分はお金がない」というマイナスの部分に目を向けて、それを埋めるために頑張ろう!絶対に!と強く意識しています。

それに対して、Bは「今までもできたのだから」という自分のプラスの部分に目を向けて「次も稼いでいこう」とまるで波に乗るように身軽に行動を起こしています。

強く願う、という点ではAの方が当てはまりそうですが、願いが叶うのはBのような気がしませんか?

ブレーキとアクセルを同時に踏まない

ここで注目すべきは、ベクトルの方向性の違いです。

Aは「お金がないから」とまず自分のマイナスの部分に目を向けているため、最初のベクトルがマイナスを向いている。だから、そこから「稼ぐ」というプラスの地点にベクトルの方向を向き直す力が余計に必要になります

ところがBは、「これまでも稼いできた」と自分のプラスの部分に目を向けているため、最初のベクトルがプラスを向いている。その上で、そこから少し先のプラスである「稼ぐ」を目指せばいいので、Aよりはるかに少ない力で目的地に到達できるのです。

Aは、マイナスの面に目を向ける事によってブレーキを踏みながら、「頑張ろう」とアクセルを踏んでいるのです。つまり、左足でブレーキを踏みながら、右足でアクセルを思いっきり踏んでいる、という、とても非効率な状態なのですね。

引き寄せの法則は、「プラスの面に目を向ける」ことによって、アクセルだけで進もう、ということなのです。

正しく努力する

もう一つ、勘違いする人が多いのは「強く願うだけで願いが叶うのなら、努力しなくてもいいってこと?」ということです。

もちろん、そんなことはありません。それなら、どんな人でも強く願えば東大生になれる、という事になってしまいます(笑)

そうではなくて、正しい方向を向いて努力すれば、効率よく目的に到達できるよ、ということ。

先ほどのベクトルの話をもっとわかりやすく言うと、自分のマイナスの部分に目を向けると、「どうせ私はダメなんだから」というブレーキに抗いながら努力(アクセル)を続けなくてはならないけれど、プラスの部分に目を向けると、ほんの少し失敗しても「でもこの前もできたんだから」と気にせず(ブレーキを踏まず)、また努力を積み重ねていける、ということです。

ブレーキを踏みながらいくらアクセルを踏んでも、車はスピードを出してくれません。早く目的地につきたいのなら、ブレーキから足を離さなくてはならない。つまり、プラスの面に目を向けることが大切なのです。

小さな成功体験を積み重ねる

プラスの面に目を向ける、というのは、ありもしない自信を無理やりつけなさい、ということではありません。

今まで自分が積み重ねてきた、小さな成功体験に目を向ける、ということです。

あなたはこれまでに、多かれ少なかれ、何らかの成功体験を積み重ねてきたはずです。できなかったけどできるようになった、そういう経験が、数えきれないほどあるでしょう。

いきなり大きな目標を目指すのではなく、そこに行くまでのプロセスを細分化し、一つずつ積み重ねていく。そして、自分にはこれができたのだから次もできる、と常にベクトルをプラスの方向に向けながら、コツコツと努力していく

そのことで、夢が叶う、そういうことだと、私は理解しています。

まとめ

いかがでしたか?

「引き寄せの法則」を何か魔法のようなものだと思っていた方にとっては、あまりに現実的でがっかりしたかもしれません。

でも、「ポジティブに夢が叶った時の状態を常に思い浮かべるだけで夢が叶う」などと思っていたら、思うような結果が出なかった時に、自分を責めてしまったり、失望が大きくなり、余計にネガティブになってしまうこともあります。

「引き寄せの法則」は魔法ではありません。ちゃんと目的地を見つめ、悲観的になることなく一歩一歩、夢に向かって努力していく、これに勝る成功法則はないのです。

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